【京手描友禅】 小森収無先生より道具一式を譲り受けました
小森収無先生は友禅作家として、長年にわたって南丹市園部町城南町で作家活動を続けてこられました。
数年前に活動を退かれましたが、今回転居するにあたり本校の京手描友禅専攻に道具や素材を御寄付いただけることとなり、本日、細井智之先生と学生2人が先生のご自宅にお伺いしました。
先生は、自宅の一室をアトリエにして創作に取り組んでこられました。作業机周りだけでなく、押入れの中にも各種の道具類がしまってあり、その多くをお譲りいただけることに。
なかには新品の刷毛や、高度な技法で使用する溶液なども頂き、軽トラックに積み込めないぐらいの量になりました。
(写真:先生と歓談)
友禅を続けていく上で何が大事ですか、との問いかけに対し、小森先生は、やはり人とは違う発想を持つことが大事であると、過去の工芸展の入選作品などを指し示しながら説明くださいました。
道具だけでなく、その志も、本校の学生達が受け継いでいきたいですね。
●小森収無先生 略歴
1946年、京都府生まれ。東京の画塾で学ぶも、当時の画学生の雰囲気に違和感を感じ、京都伏見のデザイン会社に就職。
数年後、より創作的な活動に憧れて田畑貞彦(第5代 田畑喜八)先生に師事。8年間の徒弟修業ののち作家として独立。
1972年 日本染織作家展 奨励賞受賞
1976,79年 日本染織 作家展日経新聞奨励賞受賞
1980年 京都工芸美術展 作品買い上げ
1981年 日本染織作家展 文部大臣奨励賞受賞
近年まで伝統工芸近畿展などに多数入選
先生の作品については、こちらのウェブサイト(工芸きもの粋苑様)でも紹介されています