9/18 森正工芸様による会社説明会が行われました
9月18日(火)京都伝統工芸大学校3号館ホールにて、
お仏壇の 森正(もりしょう)(株式会社森正、(有)森正工芸)さまによる会社説明会が行われました。
森正様は、徳島県の板野郡北島町にある、創業45年の老舗仏壇仏具メーカーです。
仏壇は日本独自の文化であるという考え方から、国産仏壇にこだわり、
広大な敷地に建てられた自社工場にて、多くの職人さんたちが仏壇仏具の制作に
励んでおられます。
仏壇は、たとえば一般的な家具に比べると、その製作工程は何倍にも及びます。
木材担当者が良質な材料を吟味し、敷地内の乾燥室にて天然乾燥と蒸気乾燥を
併用しながら水分の含有率が平均になるように心を配ります。
そうして用意された材料からさらに必要な部材を厳選し、
切り出した各部材から部品に加工し、
それらを何回にも分けて塗装、研磨を繰り返し、
組み立てた後も、さらなる仕上げ加工と品質検査を徹底しておられます。
そうして、そのそれぞれの工程に、熟練の技を持つ職人さんたちが携わっておられるのです。
(有)森正工芸さまには現在、京都伝統工芸大学校の卒業生たち4名も勤務し、
日々活躍しているとのことでした。
TASKの学生は、木材の扱いに慣れているということもあって、
仕事を覚えていくのが非常に早いと、ご説明にお越しいただいた井内様と、
賀川様から、お褒めの言葉も頂戴いたしました。
会社の特徴としては、なにより、社員の誰もが自分の興味のあるモノを自身で制作し
それを会社に提案できること。
新商品企画の一環として、そんな取り組みに力を入れておられるそうです。
上の写真は賀川様が制作された、変わり仏壇です。
故人が好きだったギターやペットなどを模したお墓の墓石は、テレビなどで
拝見したことはありますが、何十工程にも及ぶ仏壇で、クオリティーを落とすことなく
再現していけるのは、確かな技術をもつ製造メーカーならではだと思います。
たとえば仏壇仏具だけにとどまらず、お座布団や法事のときに着るコスチューム、
部屋の雰囲気を一変させる仏間の壁紙や衝立、空間を演出するライティングといった、
総合インテリアコーディネートにいたるまで、提案してみたらひょっとして
商品化されてしまうかも知れませんね。
和紙の持つ皺(揉み和紙)の強弱のある陰影を利用して、立体的に表現した
彩度の高い塗装「みかげ塗り」や、10層もの塗膜で立体的に加飾していく
「浮図塗(ふとぬり)」など、森正さま独自の技術も、きっと、そんなふところの広さから
生まれてきたのでしょう。
工場見学は http://www.morisho.jp/ 会社のホームページより随時受け付けて
おられます。