ものづくりに対する意欲。器や料理に対する強い関心。
陶芸のプロとなるためにあとひとつご準備いただきたいもの、それは「覚悟」です。
「技術」と「環境」はTASKが用意します。
京焼・清水焼の技法を基礎とした実習カリキュラムは、1年次・2年次に「ろくろ成形」と「絵付け」の両方を基本から学習。3年次からは、各自のテーマに沿って制作する応用段階。
さらに釉薬の基本から応用までを学びます。
また、ろくろを使わずに成形する「手びねり」や「たたら」など、本校ならではの総合的な技も会得出来ます。
全ては、プロを育てるために。
学びのポイントTASK Method
カリキュラムcurriculum
基礎を繰り返し、
体で覚える
土もみ
土をもんで整える工程です。空気の粒が粘土の中にあると、焼いた時に膨張して作品が壊れてしまいます。
土を伸ばして、たたみこみ、練って、を何度も繰り返します。
土の硬さを均一に整える工程です。土を扱う上で一番大切。粘土を広げて、両手を添え、
真ん中の部分を押し込むようにして練っていきます。
土の中に入っている空気を取り除くために行う土練り。作品づくりにベストな土の状態にします。3kg~5kgくらいの粘土を俵状にして、片方の手で押し、片方の手で捻りながら回転させていきます。
TASKの皆の努力の25年間の跡として、天板にもみあとが出来ています。
集中と、
手の感覚だけの世界
ろくろ
ろくろが回る遠心力を利用して、器の径を広げたり狭めたり、高さを出したり様々な造形が可能です。
微妙な力の入れ加減が重要になり、ろくろのスピードで難易度があがります。
TASKでは一人一台の電動ろくろがあるため、技術の向上・作品作りに没頭できます。
作品を作る上で、土をベストの状態に持って行くために欠かせない作業。
ろくろの上に土を置き、回転を利用しながら土を上下させて中心を決めていきます。
作品に必要な土の量を決めます。
計りなどは無く、手の感覚だけで、同じ大きさの作品になるように土を取ります。
これから作る器の基本となる形をろくろの上で作りあげます。実際はそこから先、さまざまな手法を用いて作品となるのですが、まずはそのための基本の形を身に付けます。
同じものが1日100個作れて合格!
細部にまで、
魂を込める
絵付け
器に施す装飾にはさまざまな方法があります。その内でまず身につけなければならない技術は、日本古来の「伝統文様」。小紋と呼ばれる繰り返しで織りなす幾何学模様や、松竹梅や山水など、日本の風土に根差した伝統文様を学んでゆきます。
墨と筆を使って、繰り返し紙に描いて、文様の形や筆の使い方を会得。さらに、素焼きの器に繰り返し描いて、器のどの部分にどの文様が合うかといった、伝統文様のカタチを学びます。
素焼きをした器に絵付けをします。まったくのフリーハンドなので、最初はまっすぐな線をひくことも難しい技です。
陶芸の魅力を語る上で欠かせない釉薬。素焼きした素地の上に液状のうわぐすりをかけて焼くことで、表面にガラス質の皮膜を作り、色を出します。TASKでは専用実習室を設けて、1年次から練習を行います。
京焼・清水焼の特長は、鮮やかな色彩の紋様・モチーフにあります。和絵の具の場合、色を盛る、盛りながら伸ばしていくという感覚も学びます。さまざまな課題をこなしながら多彩な技法を身につけていきます。
道具
陶芸技法の一環として、作品作りに用いる道具についても重きをおいています。基本的にその道具は手作り。ヘラだけでなく、色々な用途のカンナ、柄ゴテ、カッターやブラシ、型押しのためのハンコなど、それらが全て手作りです。
どんな材料でどのように作れば役に立つ道具となるのか、そのノウハウもしっかりと学ぶことが出来ます。
紋様
日本古来の伝統文様。小紋と呼ばれる繰り返しで織りなす幾何学模様や、松竹梅や山水など、日本の風土に根差した伝統文様を学んでゆきます。
墨と筆を使って、繰り返し紙に描いて、文様の形や筆の使い方を会得。さらに、素焼きの器に繰り返し描いて、器のどの部分にどの文様が合うかといった、伝統文様のカタチを学びます。
仲間がいるから、
乗り越えられる
ともすれば孤独な作業の積み重ねと考えられがちな陶芸ですが、特に若いうちは集団で揉まれながら学ぶ事が何よりも大切です。講師からも、ただ教えられるだけでなく、自ら進んで講師の技を盗んでいく。
仲間たちの修練に自らのモチベーションは自然と高まり、互いに影響されつつも、共に悩み悔しがり励まし合って成長を重ねていくのです。仲間があってこそ今の自分がある。
何にも負けない強い絆で結ばれた学生たちは、社会へと大きく羽ばたいてゆきます。
TASKで築く、
未来への道
TASK Method
約80%が実習
TASKの学びの基本は、実際に手を動かすこと。
カリキュラム全体の50%は専門実習で、デザイン・演習科目を含めると、 実に約80%が実習・演習系の授業です。学生たちは常に課題に取り組み、一流の工芸士から直接指導を受けて腕と感性を磨いていきます。
TASK Method
展覧会
さまざまなプロジェクトや展覧会へ積極的に参加し、学びを実践の場で磨いています。
各専攻の学生が取り組んだ成果を展示し、表彰されます。
TASK Method
就職率92.9%※2022年度 就職率
「社会で確かに活躍できる力」を養うことを目標として掲げる学校です。そのために実践を重視した授業やインターンシップなど、多彩なカリキュラムを導入しており、就職決定までをフルサポートしています。
インタビューInterview
先生の声
Professor's Voice
陶芸の技術は大きく分けると「形を作る技術」と「加飾の技術」の二つがあります。TASKではそのどちらも基礎から学ぶことができます。身につけた技を職人として生かすか、作家としてか、陶芸教室の先生としてか。それは本人次第ですが、陶芸のプロとして活躍したい人は一緒にがんばりましょう。
工藤 良健教授
学生の声
Student's Voice
高校時代、近所の陶芸教室に通っていて、将来は陶芸に関わる仕事をしたいと思っていました。地元の広島で美大の説明会に行った際にTASKを知り、内容と環境が自分に合っている学校だと思い、入学を決意しました。入学後、展示会や個展などで違った視点から作品を見られるようになり、もともと好きだった陶芸を専門的に学ぶことで、以前よりもさらに好きになりました。将来は、陶芸はもちろん美術工芸に携わる仕事に就きたいです。作品を作るだけでなく、美術に関する様々な情報発信もできればと思っています。
家守 奈穂
工芸コース 3年生/祇園北高校(広島県)出身
工芸士3級