技術・技法の高さ、優雅で繊細かつ細やかな意匠で知られる京漆器。漆工芸専攻では「漆塗り」と「加飾」に大別し、2つを並行して学びます。「漆塗り」では、下地づくりに始まり、表面を滑らかにする研ぎ、上塗りなど複雑に分かれた工程を学び、「加飾」では京蒔絵と螺鈿を学習。3年次以降は、自由に造形できる「脱乾漆」という技法を用いての自由制作がスタートします。
目指せる主な職業漆芸家 / 塗師 / 蒔絵師 / 仏具職人 / 文化財修復士 / 体験教室インストラクター / 学校教員 他
学びのポイントTASK Method
カリキュラムcurriculum
最高峰の技法を
基本から
課題01
手板
30工程以上もある「本堅地呂色塗」という最高峰の技法を基本に学びます。これさえ覚えれば、どこの漆器の産地に行っても対応できます。
木の板に布をはり、下地づけをして、塗り、呂色研ぎでツヤのある仕上げを施します。コツコツと根気よく磨き上げます。
心を込め、
表現力を高める
課題02
蒔絵手板
青海波など日本の伝統模様をはじめ、桜や紅葉など蒔絵を描く基礎練習をします。平蒔絵や高蒔絵の技法も学びます。
研ぎや磨きの工程数が増え、より高度な技法になるので集中して、筆先まで気持ちを込めます。直線と曲線を丁寧に描き分けながら、筆遣いにも慣れていきます。
自由度の高い技法で
個性を磨く
課題03
角盛り器
器の木地に下地をつけ、色漆や変わり塗りを用いて創造性のある作品を作ります。
TASKでは角物、丸物どちらも学びます。
TASKで築く、
未来への道
TASK Method
約80%が実習
TASKの学びの基本は、実際に手を動かすこと。
カリキュラム全体の50%は専門実習で、デザイン・演習科目を含めると、 実に約80%が実習・演習系の授業です。学生たちは常に課題に取り組み、一流の工芸士から直接指導を受けて腕と感性を磨いていきます。
TASK Method
展覧会
さまざまなプロジェクトや展覧会へ積極的に参加し、学びを実践の場で磨いています。
各専攻の学生が取り組んだ成果を展示し、表彰されます。
TASK Method
就職率92.9%※2022年度 就職率
「社会で確かに活躍できる力」を養うことを目標として掲げる学校です。そのために実践を重視した授業やインターンシップなど、多彩なカリキュラムを導入しており、就職決定までをフルサポートしています。
インタビューInterview
先生の声
Professor's Voice
漆は“麗し”が語源と言われるように、しっとりとした風合いで、唯一無二の光沢を放ちます。和の印象が強いですが、塗装できる素材もさまざまでアクセサリーやアートにも対応でき、可能性は無限です。TASKで技術を磨きながら、あなたなりの自由な発想や表現方法で漆の新しい世界を切り拓いてください。
大家 忠弘教授
伝統工芸士・京の名工
学生の声
Student's Voice
細かい作業が好きで、職人になりたいと考えていました。ドイツに留学した際に日本の伝統の魅力を海外の人にも伝えたいという思いが芽生えTASKのオープンキャンパスに参加、漆塗りの櫛に一目惚れし、入学を決意しました。まったくと言っていいほど伝統文化についての知識がなかった自分が、さまざまな伝統工芸の知識を得られる環境があり、TASKで今まで知らなかった漆の魅力を知りました。将来は塗師としてしっかりと塗りの技術を身につけ、日本国内だけでなく、海外の人にも漆工芸の魅力を伝えらっれる職人になりたいと思っています。
髙島 佳奈
工芸コース 2年生/大分県立芸術文化短期大学出身 工芸士3級