釘などを一切使わない指物(さしもの)の技が基本。ホゾと呼ばれる凸凹をつくり、それを組み合わせて板と板を接合します。1・2年次では、細やかな技が必要なさまざまな課題に取り組みながら、徐々にレベルアップ。3年次以降は京指物を中心に20種類以上もあるという組み手を使い分け、自由制作に挑戦する応用段階へ。木工家具・インテリアなど、学生の志向に合わせた個別指導も行います。
目指せる主な職業木工家 / 家具職人 / 椅子職人 / 指物師 / 家具デザイナー / 宮大工 / 体験教室インストラクター / 技術指導員 / 学校教員 他
学びのポイントTASK Method
カリキュラムcurriculum
ものづくりの
基本と丁寧さを
課題01
組み手
指物の技術でよく使われる組接ぎや留接ぎ(とめつぎ)、相欠接ぎ(あいがきつぎ)、ホゾ接ぎなど、代表的な組み手の基礎を身につけます。
隙間なく、ピッタリ削るのが難しいので、刃物の研ぎ方も重要です。ものづくりにおいて、道具の手入れや仕込みの大切さも一緒に学びます。
細心の気を配って
精度を上げる
課題02
甲盛蓋箱
組み手の技を使って、小箱を制作します。甲盛という、箱の蓋の上を盛り上げる技術も身につけます。蓋の内側もそのカーブに合わせて削っていくのがポイントです。
3面をつなげるので、より高度に。蓋のはまり具合にも気を配ります。最後に塗装する漆で木が広がる分も計算してつくります。
木材の特性を知り、
あらゆる技術を学ぶ
課題03
引き出し
木と木の合わせ目に隙間がなく、スーッと入っていく精度の高さがポイント。縦横はもちろん、奥行きまでぴったり合うように調整してつくります。
引き出しの素材は柔らかい桐を使うので、余計に神経を使います。また、引き出しの底に空気の逃げ道を作ってあげることで、より開閉がスムーズになります。
TASKで築く、
未来への道
TASK Method
約80%が実習
TASKの学びの基本は、実際に手を動かすこと。
カリキュラム全体の50%は専門実習で、デザイン・演習科目を含めると、 実に約80%が実習・演習系の授業です。学生たちは常に課題に取り組み、一流の工芸士から直接指導を受けて腕と感性を磨いていきます。
TASK Method
展覧会
さまざまなプロジェクトや展覧会へ積極的に参加し、学びを実践の場で磨いています。
各専攻の学生が取り組んだ成果を展示し、表彰されます。
TASK Method
就職率91.8%※2020年度 就職率
「社会で確かに活躍できる力」を養うことを目標として掲げる学校です。そのために実践を重視した授業やインターンシップなど、多彩なカリキュラムを導入しており、就職決定までをフルサポートしています。
インタビューInterview
先生の声
Professor's Voice
私たちの身の回りには多くの木工品があります。日本では、縄文時代あるいはそれ以前から人は木で物を作ってきました。この専攻では木工の長い歴史の中のさまざまな時代の技法や技術、それらの基本となる樹木や自然についての知識、考え方を研究し学びます。そして木で物を作ることを通して楽しさを深めていきましょう。
建田 良策特任教授
学生の声
Student's Voice
SNSで京指物を制作する動画を見て、自分も作ってみたいとTASKのオープンキャンパスに参加。木の筆箱を作らせてもらい、もっと技術を身につけたいと入学しました。木工芸は気温や湿度などによって木の状態が変わるため、図面通りに作るのは難しいものの、思い描いていた作品に仕上げられると充実感でいっぱいになります。
菊田 葵
工芸コース 4年生/安芸南高校(広島県)出身 工芸士2級
【 株式会社 KOMA 内定 】