木工芸専攻の特別授業として、毎年、現役の椅子張り職人さんをお招きし、快適で長持ちする椅子張りの技術についてご講義いただいています。
今年で早や4回目を迎える椅子張り実習。
今回は、例年より多めに実習時間を取って、「のべ張り」の作業に挑戦します。
講師にお迎えしたのは(有)AZUMAの代表取締役、井ノ上さんと、OTUSの岡田さんです。
椅子張りの工程は主に、
1.下ごしらえ
2.型取り
3.生地裁ち
4.縫製
5.張り
の5つがあって、大概の会社ではこれらの作業を「分業」で行っているのですが、AZUMAさんでは一人の職人さんが通して行うそうです。
今回の実習でも「のべ張り」に必要な作業、「下ごしらえ」、「生地裁ち」、「張り」までをすべて経験します。
講師にお迎えしたのは(有)AZUMAの代表取締役、井ノ上さんと、OTUSの岡田さんです。
椅子張りの工程は主に、
1.下ごしらえ
2.型取り
3.生地裁ち
4.縫製
5.張り
の5つがあって、大概の会社ではこれらの作業を「分業」で行っているのですが、AZUMAさんでは一人の職人さんが通して行うそうです。
今回の実習でも「のべ張り」に必要な作業、「下ごしらえ」、「生地裁ち」、「張り」までをすべて経験します。
座面板は、丸型と四角型の2種類をご用意いただきました。
どちらか好きな方を選んで、そこに椅子張りを施していきます。
切り出したばかりの座面板はバリがあるため、まずは紙やすりを使って「面取り」を行います。
このあたりは木工芸専攻だけあって、慣れたもの。
みんな、すいすいと作業を進めていきます。
座面板は、丸型と四角型の2種類をご用意いただきました。
どちらか好きな方を選んで、そこに椅子張りを施していきます。
切り出したばかりの座面板はバリがあるため、まずは紙やすりを使って「面取り」を行います。
このあたりは木工芸専攻だけあって、慣れたもの。
みんな、すいすいと作業を進めていきます。
下ごしらえ作業 その1
チップウレタンの上に座面板を置いて、マジックで外周を写してます。
板の形が取れたら、それに合わせて裁ちばさみで切っていきます。
布を張るときにウレタンが縮むので、マジック線よりほんの少し外側をカットするようにします。
下ごしらえ作業 その1
チップウレタンの上に座面板を置いて、マジックで外周を写してます。
板の形が取れたら、それに合わせて裁ちばさみで切っていきます。
布を張るときにウレタンが縮むので、マジック線よりほんの少し外側をカットするようにします。
下ごしらえ作業 その2
座面板とチップウレタンに接着剤(ゴム糊)を塗布します。
ゴム糊は、貼り合わせる両方の面に薄く塗り、乾いたらしっかりと貼り合わせます。
貼り合わせるときは、角、周囲、中央の順に圧着していきます。
下ごしらえ作業 その3
チップウレタンが貼れたら、次はJHウレタン(薄くて柔らかいカバーのようなスポンジです)に座面を置いて、全体の厚み分ほど大きめにマジックでぐるりと印をつけます。
JHウレタンの内周と中央に接着剤(ゴム糊)を塗布します。
下ごしらえ作業 その2
座面板とチップウレタンに接着剤(ゴム糊)を塗布します。
ゴム糊は、貼り合わせる両方の面に薄く塗り、乾いたらしっかりと貼り合わせます。
貼り合わせるときは、角、周囲、中央の順に圧着していきます。
下ごしらえ作業 その3
チップウレタンが貼れたら、次はJHウレタン(薄くて柔らかいカバーのようなスポンジです)に座面を置いて、全体の厚み分ほど大きめにマジックでぐるりと印をつけます。
JHウレタンの内周と中央に接着剤(ゴム糊)を塗布します。
下ごしらえ作業 その4
座面の側面にも接着剤を塗って、チップウレタンを覆うようにJHウレタンを貼り付けます。
貼り付けるときは、まずJHウレタンの中心に座面を置き、側面は、先に「辺」側、そして「角」側の順に、手のひらで撫でるように優しく圧着します。
JHウレタンが貼れたら、裁ちばさみをつかって、板より3mm程度残して切ります。(写真下)
ここまで終わってようやく「下ごしらえ」が完了です。
下ごしらえ作業 その4
座面の側面にも接着剤を塗って、チップウレタンを覆うようにJHウレタンを貼り付けます。
貼り付けるときは、まずJHウレタンの中心に座面を置き、側面は、先に「辺」側、そして「角」側の順に、手のひらで撫でるように優しく圧着します。
JHウレタンが貼れたら、裁ちばさみをつかって、板より3mm程度残して切ります。(写真下)
ここまで終わってようやく「下ごしらえ」が完了です。
張り作業 その1
張りたい生地が決まったら、生地の前後を2つ折りにして中心線を出します。
中心線の前後をハサミでちょっと切り込みを入れておきます。
座面板も巻き尺で測って中心を出したら、その中心線に沿って前後に鉛筆で線を引きます。
張り作業 その2
生地と座面板の中心線を合わせて、生地の上に座面板を乗せたら、表面の生地の縫い目(縦目・横目)が真っすぐになっているかをチェックしながら、前後左右を仮留めしていきます。
タッカーはけっこう強力なもので、針を打つ度に「ターンッ!」と小気味の良い音が鳴り響いていました。
張り作業 その1
張りたい生地が決まったら、生地の前後を2つ折りにして中心線を出します。
中心線の前後をハサミでちょっと切り込みを入れておきます。
座面板も巻き尺で測って中心を出したら、その中心線に沿って前後に鉛筆で線を引きます。
張り作業 その2
生地と座面板の中心線を合わせて、生地の上に座面板を乗せたら、表面の生地の縫い目(縦目・横目)が真っすぐになっているかをチェックしながら、前後左右を仮留めしていきます。
タッカーはけっこう強力なもので、針を打つ度に「ターンッ!」と小気味の良い音が鳴り響いていました。
張り作業 その3
角のシワを裏側に寄せていきます。
横から見て角にはシワが出ないように、生地を裏側に引っ張りながらシワの上からステープルで留めます。
張り作業 その4
最初に仮留めした4辺のステープルを抜き、角に向かってテンションを掛けるように辺を留めていきます。4辺をすべてステープルで留めます。
張り作業 その5
生地の、留められたステープルの際を裁ちばさみで切り落とします。
張り作業 その3
角のシワを裏側に寄せていきます。
横から見て角にはシワが出ないように、生地を裏側に引っ張りながらシワの上からステープルで留めます。
張り作業 その4
最初に仮留めした4辺のステープルを抜き、角に向かってテンションを掛けるように辺を留めていきます。4辺をすべてステープルで留めます。
張り作業 その5
生地の、留められたステープルの際を裁ちばさみで切り落とします。
張り作業 その6
最後に、座面の底一面に黒い布を張ります。
辺は折り返したぎりぎりをステープルで留めて完成です。
張り作業 その6
最後に、座面の底一面に黒い布を張ります。
辺は折り返したぎりぎりをステープルで留めて完成です。
朝10時から午後の5時近くまで、長い実習もようやく終わりました。
みなさん、お疲れ様でした。
なんと今年は、参加した学生全員が底張りまで終えることが出来たとのこと。
下ごしらえの大切さや、生地の織り目への意識、きれいに張るための微妙な力加減など、やってみて初めて分かることもたくさんあったと思います。
本当によい経験でした。
AZUMA の井ノ上さん、OTUSの岡田さん。
懇切丁寧なご指導、誠にありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。